オージーリゾートガーデン

#ガーデニング #暮らし #遠藤昭

2020/10/291142 Views

writer:遠藤 昭
メルボルン駐在時、300坪の庭にてガーデニングに目覚め、多数のガーデニングコンテストを受賞。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)。

オージーリゾートガーデンのすすめ

在宅勤務が増えたことで、住居に対する考え方にも変化が出てきたようです。
従来は、通勤に便利な”駅近マンション”が絶対的な人気を誇っていたようですが、近ごろは、自宅で心地よく過ごせる”仕事専用スペース”と”安らげる庭”の確保が優先されるようになってきたと聞きます。

そこで今回は、オーストラリアのリゾートに滞在しているような気分になれる「オージーリゾートガーデン」にお勧めの植物を紹介したいと思います。

ストレリチア

まず第一のお勧めは、リゾート気分で極楽な気分になれる「極楽鳥花(Bird of Paradise /Strelitzia reginae)」です。
なんとも凄い名前ですね(笑)。

熱帯植物のイメージが強いですが、南アフリカ原産で、実際にはかなりの耐寒性があります。
かつて、プランツハンターがヨーロッパに持ち込んだ時は大変な人気だったらしく、確かに、この世のモノとは思えない卓越した美しい造形美があります。

夏の花のイメージがあるかも知れませんが、日本で育てていると、花が咲き始めるのが10月で、4月頃まで咲き続けるのです。

僕が庭に植えられている「ストレリチア」を初めて見たのは、メルボルンの住宅街でした。
日本では生け花に使う熱帯の花というイメージだったので、庭に咲く「ストレリチア」は凄く衝撃的でした。
実はオーストラリアでは、公園などでも多く見ることができるようです。

横浜の我が家では、冬は霜の当たらない屋外の玄関ポーチで越冬しています。
日当りがよい南面で、強い霜にあたらず、氷点下にならなければ越冬もできるようですね。
温暖化のせいか、都内や横浜では、路地植えしているものも見かけるようになりました。

Thumbnail Images

Thumbnail Images

グレビレア・ロビンゴードン

次は、耐寒性とリゾートの雰囲気を併せ持ち、最近人気が出てきた「グレビレア・ロビンゴードン(Grevillea 'Robyn Gordon')」です。

この花を初めて見たのは、もう30年以上も前にメルボルンに赴任した時。
最初は”何と奇怪な花か”と思ったのですが、だんだん美しいと感じるようになったのが不思議です。

「グレビレア」には多くの種類があり、横浜でもいろいろと育ててみましたが、この「ロビンゴードン」が一番お勧めのように思います。
もう20年ほど前に、拙庭がNHKテレビの取材を受けた時のこと。
季節的に、オージープランツの花がほとんど咲いてくれず、大変困っていたのですが、唯一この「ロビンゴードン」が見事に花をつけてくれたのです!
その後もテレビや雑誌等の取材時には必ず咲いてくれたため、私にとっては救世主的な存在となりました。

「グレビレア・ロビンゴードン」は、1960年代に活躍したオーストラリアの植物家 David Gordonが、16歳で病死した長女 Robynの名前を付けた交配品種です。
ほとんど一年中花が咲き続ける素晴らしい品種で、オーストラリアの代表的な観光地である、ゴールドコーストのホテルの庭でも数多く見かけました。
僕が三田にあるオーストラリア大使館から植栽の相談を受けた時にも、「ロビンゴードン」をお勧めし、そのとおり、多くのロビンゴードンが植えられているようです。

Thumbnail Images

Thumbnail Images

コルディリネ

次に、オージーリゾートに欠かせないのが、庭をスタイリッシュに演出してくれる「コルディリネ」です。

中でも、最近の人気は「コルディリネ・オーストラリス‘プルプレア’(Cordyline australis ‘Purpurea’)」。
和名を「ニオイシュロラン」と言い、緑の葉の品種は以前から日本でも使用されていたのですが、最近は銅葉やピンク、赤色、斑入りとバリエーションもあり、選べる楽しさも出てきているようです。
寄せ植えの主木にも人気で、周りに草花を少しあしらうだけで、オーナメンタルなコンテナが出来上がります。

「コルディリネ・オーストラリス(Cordyline australis)」というと、オーストラリア原産だと勘違いされる方が多いようですが、学名の「オーストラリス=australis」は、ラテン語で「南の」という意味。
原産は南半球のニュージーランドです。

Thumbnail Images

Thumbnail Images

木性羊歯・ディクソニア

最後に、リゾートいうと「フェニックス」等の「ヤシ」の木を思いうかべますが、日本で販売されている「フェニックス・ロベリニー」には実は耐寒性がありません。
そこでお勧めするのが、オーストラリアでよく見かける「ディクソニア」。
耐寒性があり、雪が降っても大丈夫な木性羊歯です。

ジュラシックパークのようなワイルドな風景のイメージですが、恐竜時代から生き残ってきた羊歯には、ロマンと癒しの力を感じます。
パソコン画面に疲れた眼に映る羊歯のやさしい葉は、どんな目薬よりも効果があるように感じると思いますよ(笑)!


これからの時代、小さくても緑豊かな庭づくりにチャレンジして、自宅にいながらリゾート気分を味わってみませんか?

Thumbnail Images

Thumbnail Images

SHARE

このtipsをシェアする

新着物件NEW PROPERTY

無料相談を
おこなっております!

物件を買いたい、売りたい、
不動産について相談をしたい方は、まずは無料相談へお問い合わせください。
コンサルタントがあなたのお話をお伺いさせていただきます。