イギリスの桜のある風景

#ヨーロッパ #暮らし #パイプなこ

2022/04/20508 Views

writer:パイプなこ
ライター・編集者。編集プロダクションで仕事をしたのち、イギリスで生活。現在は日本に帰国し、NPO「みんなのことば」にて子どもの芸術支援を軸に、フリーランスで活動中。

暖かい季節がやってくると一斉に咲き出す「桜」。
イギリスでもこの時期になると、ピンクの花が街を鮮やかに彩ってくれます。

今回は、そんなイギリスの桜の話題です。

イギリスの桜

いつの時代も愛され続ける「桜」。
イギリスでも春の到来とともに、街のあちらこちらで桜の花を楽しむことができます。

もちろん、前回ご紹介した「クロッカス」や「ラッパ水仙」など、イギリスらしい春の到来を告げる花たちも見事ですが、レンガ造りの街並みに溶け込む桜も、なかなか乙なもの。
日本各地で咲き乱れるような桜並木ではなく、公園や庭の片隅にひっそりと佇む一本の桜を目にすることが多いのですが、愛おしいピンク色の花を眺めると、日本を離れ、異国の地に住む人々の心も、なぜかほっとします。

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じつはイギリスの桜、日本でもっとも一般的な「パッと咲いてパッと散る」ソメイヨシノとは違い、「あれ、まだ咲いているの?」と感じるほど、鑑賞期間が長いのです。

というのも、イギリスの桜は種類が豊富。
だから、それぞれの花の大きさや花色、そして満開のピークが異なり、一週間ほどで花が散り、お花見が楽しめなくなる!ということがないのです。

さらに、桜に似たバラ科の「アーモンド」や「プラム」の木をあちらこちらで見かけることも、長くお花見ができる理由のひとつかもしれません。

とくに「アーモンド」の木は背丈は少し低めですが、枝についたピンクの花が桜の花にそっくり。
”桜に似ているけど、ちょっと違うな?”と感じるときは、この「アーモンド」の木であることがほとんどです。

ほかにも、イギリスではよく生垣として使われ、春一番に咲き始める「チェリープラム」の花も、少しずつ暖かくなった日差しに鮮やかに映え、人々を楽しませてくれます。

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日本とイギリスを結ぶ桜

国内さまざまなところで楽しむことのできるイギリスの桜ですが、観賞用に植樹されている木のほとんどが、日本から持ち込まれたものだとか。

これは日本の桜に魅了された「コリングウッド・イングラム」の功績の賜物。
彼が日本からイギリスへ持ち帰り、そして大事に守り続けた日本の桜の木がイギリス国内で人気となり、しだいに広まったのだそうです。
イングラムが守った桜のなかには、日本で絶滅したといわれる「太白」という桜もあるそうですよ。

音や香り、そして味が記憶を呼び起こすように、桜の花の面影は人の心に残ると同時に、日常の生活にやさしさを与えてくれる気がします。
それは、もしかしたら、万国共通なことなのかもしれませんね。

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